2018年7月2日月曜日

【スポーツによるシティプロモーション③】2-2.システムとしてのシティプロモーション

 シティプロモーションは、継起的で多段階なシステムとして考える(図1)。
 都市が持続・発展するという目標を達成するにはその都市に人が定住することが重要であり、定住者を増やすためにはそのきっかけとなる産業・雇用の創出や観光客などの交流人口の増加が不可欠である。例えばスキー場やアウトドアスポーツリゾートなどによる産業化や雇用創出、観光客誘客などである。
 定住希望者や観光客から選んでもらうためには、その都市が他の都市と比べ魅力的な自然環境や立地、文化、生活環境が整っていることを発信する必要がある。そのために例えば地元のJリーグクラブの活躍やイメージ、試合会場の雰囲気などをメディアを通して発信してもらうことでその地域の認知度も高まる。特にJリーグクラブの名前には地域名を入れなくてはならず、クラブ名が発信されることにより地域名も発信される。
 実践的なシティプロモーションの段階として、都市コンテンツの充実がある。文化的や自然的、生活環境の魅力を発掘・開発することで移住者や観光客への魅力がさらに高まる。例えば、日常的に個人や家族でスポーツを気軽にすることや観ることができる環境があったり、観光客が楽しめるスポーツ環境があることもそのひとつであろう。
 これらの都市コンテンツをメディアなどにより発信する(狭義のシティプロモーション)ことで移住希望者や観光客に選んでもらうことができる。このためにも地元のプロスポーツチームを活用したり、スポーツイベントを活用することが有効である。
                   文責:林 恒宏